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ザモール・グループ バンナーに巨大SC開発

 流通大手のザモール・グループは五月六日、バンコク都内バンナー区に大型ショッピングセンターの「バンコク・モール」を開発する計画を発表した。スパラック・アムプート会長代理によれば、場所はバンナー・トラート通りのBITEC会議場向かいで、敷地面積は約100ライ。総工費は200億バーツを予定している。

 ザモール・グループはこのほかにもプーケット県での大型リゾートモール「ブルー・パール」の開発計画も発表している。さらにバンコクではグループの高級SC「ジ・エンポリアム」の向かいにSC「エムクオーティア」を、クイーンズパーク・ホテル隣に「エムスピア」を開発するほか、フアヒンでもリゾートモールの「ブルー・ポート」を開発する。エンポリアムの改装と合わせて、これら一連のプロジェクトへの合計投資額は600億バーツに達する。スパラック女史は、これら一連のプロジェクトで最大5000人の雇用創出を見込んでいることも明らかにしている。

 同グループによれば、エンポリアムの改装工事とエムクオーティアの開業は今年終わりを予定しており、そのほかの4プロジェクトは二〇一七年のオープンを見込んでいる。これらプロジェクトがすべて営業を開始すれば、グループ総収入は700~800億バーツに、SCの数は14、合計床面積は250万平米に増える。

 スパラック女史は、ザモール・グループが大型投資に動くのは、二〇一五年末のASEAN経済共同体(AEC)の発足で、観光業の展望が明るいことが理由だと説明している。スワナプーム空港、プーケット空港の拡張などインフラの改良も観光客数増を後押しし、5年以内に外国人観光客数は年間4000万人に増えると見ている。観光客で賑わいそうな都市はバンコク、プーケット、パタヤ、フアヒン、チェンマイなど。

 ザモール・グループは、33年前にバンコクのラチャダムリ地区に最初の百貨店を開業した。その後、グループは百貨店経営から高級SC開発に路線変更し、九七年にはジ・エンポリアムを、その6年後にはサイアム・パラゴンを開業している。スパラック女史によれば、バンコク・モールは小売スペースだけでなく、オフィスビルや居住区も併設し、都市内都市の構想に沿って開発する。今年終わりに着工し、完成には約3年が必要。スパラック女史は、バンコク・モールのSC名について、フィリピンにモール・オブ・アジア、ドバイにドバイ・モール、米国にモール・オブ・アメリカがあるのなら、バンコクにバンコク・モールがあってもいいとコメントしている。

 バンコク・モールを開発する、バンコクと東部を結ぶ幹線道路であるバンナー・トラート通りにはセントラル・バンナー、メガバンナーの大型SCがすでに開業している。またプーケットのブルー・パールはセントラル・フェスティバルに近い立地。バンコク・モールの開発計画の発表も、セントラル・グループがプルンチット通りに開発した「セントラル・エンバシー」のオープン1日前を選び、セントラル・グループを強く意識している。ブルー・パールはパトンビーチの幹線道路沿いで、開発のコンセプトは「グランド・マジェスティック・パレス」。フアヒンのブルー・ポートは、プラウド・リアルステート社との提携プロジェクト。


日付 : 2014年05月12日

By : 週刊タイ経済

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