ユーザー名 パスワード
クイック検索
キーワード

エプソン・タイランド  業務用プリンターを拡販

 エプソンは消費者向けのプリンターの販売の落ち込みを穴埋めするため、タイでの業務用プリンターの販売を強化する。タイはエプソンにとって東南アジアでインドネシアについで2番目に大きな市場で、域内の売上高のおよそ25%を占めている。エプソン(タイランド)のヤンヨン・マニーモンコントーン事業部長によれば、六月には既存のシルクスクリーン印刷システムを代替するテキスタイルやファッション・ビジネス向けの業務用プリンターの販売を開始する。この製品を使うと中小企業が低コストで、量産型商品をデザインし、仕立てることができるという。

 ヤンヨン事業部長によれば、タイ国内の織物プリンターの市場規模は約400台、年間1億2000万バーツに達する。また小売店やレストランなどで使用される既存のPOSシステムを代替するクラウド・ベースのレシート・プリンターも導入する計画。業務用プリンターはエプソン・タイの一三年の総売上高の55%を占めると期待されており、一五年には60%に上昇する見通し。一方で、消費者向けのプリンターの売上高に占める比率は昨年の45%から40%に低下する見通し。残りの売上高はプロジェクターなどとなっている。一二年のエプソン・タイの売上高は前年比20%増を記録したが、今年は消費者向けプリンターの不振から10%増程度に鈍化すると見ている。

 ヤンヨン事業部長は、消費者の行動が急速に変わりつつあることを指摘している。これまで写真などをプリントアウトして保管していた消費者は、ソーシャル・メディアを通じて写真データをシェアするようになっているため、これがインクジェット・プリンターの販売の鈍化をもたらしている。タイのインクジェット・プリンターの市場は、今年第1四半期に数量で前年同期比22%減少し、金額ベースでは17%減となっている。今年通年のタイ全体のインクジェット・プリンターの販売台数は100万台を切ると予想されている。



日付 : 2013年05月20日

By : 週刊タイ経済

登録