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積水SCGインダストリー ユニット住宅量産工場が竣工

 積水化学工業住宅カンパニーはサラブリ県ヘマラート・サラブリ工業団地でのユニット住宅の量産工場が完成し、三月六日に現地で竣工式を行なった。積水化学は〇九年からタイで住宅事業を始めているが、量産工場の竣工により、タイでの住宅事業を本格的に展開していく考え。量産工場の竣工に合わせ、タイ国内向けの新商品を開発し、三月一四日に発表した。

 積水化学は〇八年にタイ事業のプロジェクトを発足させ、〇九年七月にタイのモデルハウスを完成させた。積水のタイにおける住宅事業は、サイアム・セメント・グループ(SCG)のSCGビルディング・マテリアルズ社と合弁で〇九年九月に設立した住宅の生産会社の積水SCGインダストリーと販売会社のSCG積水セールス社で展開している。工場生産による工業化住宅の企画開発、販売、生産、施工、アフターサービスを一貫して行なうもので、日本で構築したビジネスモデルを現地企業との合弁で展開しているところに特色がある。〇九年一一月に仮工場が稼動していたが、一一年七月にタイ住宅事業本格展開に向け総額50億円の設備投資を決定し、一一年一〇月に新工場建設に着工した。

 量産工場の稼動を受け、今後はタイ住宅市場への一層の拡大と周辺諸国への展開を計画している。新工場はアジアのマザー工場として、周辺諸国向けの住宅ユニットや部材の生産も行なう考え。タイ工場は海外での現地生産の量産工場第1号で、溶接ロボットなど最新鋭の設備を導入している。年間生産能力は1000棟と、日本の工場と同等以上の生産能力を誇る。工場内には生産ラインを見下ろせる見学通路を2階に設置、工場生産による工業化住宅の認知のため、積極的に工場見学会を実施する計画だ。

 一四日に発表した新商品は、セキスイハイムの思想をベースにタイの気候風土に合わせ最適化したもので、気密性能が高く光熱費の削減が可能。またタイでは珍しいユニットバスなどを採用した。現地作業を極力減らし、低価格を実現した。販売価格は3・3平米あたり20万円台からを想定し、二〇一四年度250棟の販売を目標としている。

 ユニット住宅の生産を手がける積水SCGインダストリー社は積水化学が51%、SCG側が49%を出資しており、ユニット住宅の販売・建設・アフターサービスを手がけるSCG積水セールス社は積水化学49%、SCG側51%の合弁会社となっている。新工場の生産計画は二〇一四年度500棟で、一六年度の1000棟を見込んでいる。

 SCG積水セールスのワチラチャイ・クーナムワタナー社長は、過去2年間に最大で1000万バーツに達する高額の住宅を130棟以上販売してきたことを明らかにしている。新商品は500万バーツ前後の価格帯となっている。



日付 : 2013年03月25日

By : 週刊タイ経済

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