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電機大手、出血止まらず=ソニー、シャープ赤字拡大

 電機大手のソニーとシャープが2012年3月期に過去最大の純損失を計上する見通しとなった。薄型テレビの販売不振に円高、タイの洪水などの悪材料が重なり、出血が止まらない。パナソニックも過去最大となる7800億円の純損失計上を見込んでおり、電機業界は岐路に立たされている。

 「重く受け止めている。仕方ないと認識しているわけではない」-。ソニーの加藤優最高財務責任者(CFO)は記者会見でこう強調し、12年3月期で4度目となる下方修正に苦渋の表情を浮かべた。

 同社の純損失計上は4期連続で、この間の赤字の累計は9000億円超。テレビでは韓国サムスン電子、スマートフォンでは米アップルなどに競り負け、赤字計上に歯止めがかからない。今回の下方修正は赤字が続くがゆえに会計上、多額の引当金を計上せざるを得なくなったためで、赤字が赤字を呼ぶ泥沼にはまった形だ。

 シャープも主力の液晶事業が不振で、同事業の構造改革費用の積み増しが赤字拡大につながった。大西徹夫常務執行役員は「挽回策に取り組んできたが、見通しが甘かったと言わざるを得ない」と肩を落とす。台湾の電子機器の製造請負会社を筆頭株主に迎えて立て直しを目指すが、展望は開けないままだ。


日付 : 2012年04月11日

By : 時事速報

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