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大半が上昇=バンコクは5カ月ぶり高値付近〔東南アジア株式〕

 26日の東南アジア株式市場の株価は、大半の市場で上昇し、バンコク市場は約5カ月ぶり高値に迫った。米連邦準備制度理事会(FRB)が24、25の両日開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、ゼロ金利政策を大方の予想よりも長い期間(少なくとも2014年まで)継続する意向を示したことを受けた。

 またバーナンキFRB議長は記者会見で、追加の景気刺激策を講じる用意があると述べた。

 バンコクを拠点とするタナチャート証券の販売責任者は「FRBの決定がリスク資産への需要を増やした」と説明した。

 バンコク市場のSET指数は1.19%高。エネルギー株が上昇を主導。ジャカルタ市場は0.5%高、クアラルンプール市場は0.27%高。

 株価は上昇したものの、ジャカルタ市場とクアラルンプール市場では海外勢が株を売り越し、売越額はそれぞれ319万ドルと330万ドルだった。

 シンガポール市場は0.1%高。一方、マニラ市場は利食い売りに3営業日続落し、1.26%安。 地域エコノミストによると、投資家は各社の10~12月の四半期決算から手掛かりを得ようとしており、また欧米の景気回復の兆候を待っているという。CIMB-GKリサーチのシンガポールを拠点とする地域エコノミスト、ソン・セン・ウン氏は「投資家の心理はまだ慎重な楽観といったところであり、より良い決算が出れば心理が改善するだろう。今後は欧米から予想外の悪いニュースは出ないと思われる。よって投資家の注目は現在、企業決算に向いている」と語った。

 取引終了後にシンガポールの政府系複合企業ケッペル・コープが発表した四半期決算は、純利益が11%増となり、また見通しも上向きな内容だった。

 シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)は、トレーダーによると、序盤で主要な上値抵抗線水準の2900に直面した後で、利食い売りに押し下げられた。ただ終盤での買いにも助けられ、2894.43で終了した。

 同市場では、シンガポール上場の中国系メーカー、チャイナ・オートが50%急騰。同社が出資するロシア系技術開発会社ネフテックが、船舶燃費改善装置を海運大手ネプチューン・オリエント・ラインズ(NOL)の関連会社に販売する契約を結んだと発表したことで、チャイナ・オート株が買われたもよう。

 バンコク市場では、タイ石油会社(PTT)と、PTTグループの資源開発会社PTTエクスプロレーション・アンド・プロダクション(PTTEP)がそれぞれ1.7%超上昇した。

 タイ最大の石油化学企業、PTTグローバル・ケミカルは2%高。同社は生産拠点拡大に向け、中国やインドネシアへの投資に関心があると表明した。

 MSCIアジア太平洋株指数(日本除く)は1017GMT(日本時間午後7時17分)時点で0.3%高。


日付 : 2012年01月27日

By : 時事速報

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