ダイドーテック(株)
アルマイト処理のエキスパート、小ロット・特急対応などお気軽にご相談ください。

アルマイト処理とは


母材アルミニウムの特徴

長所

軽くて強い

比重は2.7程度であり鉄の約3分の1と軽く、又合金化することで、比強度が高くでき航空機の部品として利用されています。

熱を
よく伝える

熱伝導率は、鉄の約3倍で熱を伝え自動車のラジエータや、各種熱交換器などに使用されています。

電気を
よく伝える

同じ重さの銅と比較して2倍の電流を流します。軽さもあり、送電線材料として検討されています。

錆びにくい

表面には非常に緻密な酸化皮膜が形成され、この酸化皮膜が保護層として働き、腐食を防ぎます。

 

短所

溶接が難しい

酸化皮膜の融点が約2000°Cと高く、溶接前に酸化皮膜の除去が必要で、又熱伝導率が高いため母材抜け落ちが発生し溶接は難しい。

熱膨張係数が
大きい

線膨張係数は鉄系材料の約2倍あり、熱疲労により破損の可能性があります。

塗装が困難

表面の酸化皮膜が化学的に安定している為に、一般的な塗装は非常に困難です。

条件によって
腐食する

アルカリ性・酸性環境や異種金属との接触により、破壊につながる腐食が起こります。

アルミニウムの短所の改善方法の一種

メッキとの違い

違い①

メッキは母材に膜が積みあがっているだけなのに対し、アルマイトは母材に浸透して膜を形成しており丈夫な皮膜が生成される。

違い②

水槽内で表面を電解して別の金属膜を生成するが、アルマイトは陽極でメッキは陰極の電気を流して行う。

アルマイト表面処理

メッキ処理

►加工イメージ

►加工イメージ

►皮膜形成の違い

アルミニウム素地の表面から皮膜が内部へ浸透、同時に外部に皮膜が成長していきます。素材の凸凹を表現するのに適した処理です。

►皮膜形成の違い

アルミとは異なり酸化により腐食しにくい金属を加工する際に用います。メッキ層が下地の内部には浸透しない点がアルマイトとは異なります。

化成皮膜処理との違い

違い①

化成皮膜処理は、電気を用いず金属を酸やアルカリ水溶液中に浸漬させ化成皮膜を作成し、防錆性能付与や塗装をし易くする処理。

違い②

処理には、硬くて高い耐食性を有するクロムが主として使用され、鋼や亜鉛、アルミニウムなどの多種金属に処理可能です。

アルマイトの種類と特徴

名称

硫酸アルマイト

シュウ酸アルマイト

クロム酸アルマイト

リン酸アルマイト

溶液種類

硫酸

シュウ酸

無水クロム酸

リン酸

特性

高硬度 / 耐摩耗性 / 耐食性 / 耐候性

高硬度 / 耐摩耗性 / 耐食性 / 耐候性

高熱度 / クラックフリー / 耐食性

耐食性 / 接着性

部品用途

デジタルカメラ / スマホの外装 / 航空機

金色に発色したやかん鍋

航空機用部品

塗装 / 接着 下地

特徴

硫酸アルマイトは一般的なアルマイトの一種で、アルマイト処理後の表面粗さが小さいのが特徴です。基材の質感を生かすことができ、多彩な着色が可能です。

シュウ酸アルマイトは、硫酸アルマイトよりもさらに耐食性に優れています。膜厚が増加するにつれ、優れた絶縁性を発揮します。

クロム酸水溶液につけてアルミニウム皮膜を発生させる加工法です。 銅含有量の多い高力アルミニウム合金に対して優れた耐食性、耐熱性などを与え ることができます。亀裂や破損を起こしにくいクラックフリーとして知られ、飛行機の部品などに使われています。

塗装や接着強度を向上させるための前処理として行われます。リン酸液でアルマイト加工を行うと、一般的なアルマイト加工よりも孔径が大きくなるため、着色が容易になります。

 

最近の更新 2025年04月29日