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ホンダ 試験コース建設 タイでの研究開発強化

ホンダは9日、プラチンブリ県ロジャナ工業団地に四輪のテストコースを建設すると発表した。現地で、ソムキット・チャトゥシーピタック副首相、アチャカー・シーブンルアン工業相、佐渡島志郎駐タイ大使ほかを招いて定礎式を執り行なった。ホンダ本社からは池史彦代表取締役会長、安部典明アジア・大洋州地域本部長が出席した。ホンダにとって日本以外の地域では米国に次いで2番目、アジア大洋州地域においては初めての四輪テストコースになる。
 新たに建設する四輪テストコースは、本田技術研究所のタイ現地法人、ホンダR&Dアジアパシフィックが開発するもので、アジア大洋州地域における商品開発の強化が目的。80万平米の敷地には、さまざまな路面条件でテストできる走行路が設置される。投資額は17億バーツで、稼働開始は2017年を予定している。テストコースの完成後は、パワートレイン開発を除くほぼすべての研究活動がタイにおいて可能になる。テストコースには二輪用テスト専用路も設置し、二輪や汎用製品のテストにも活用していく。
 アジア・ホンダ・モーター社の安部社長は、商品の競争力を高めるためには、アジア域内の調達部品やインフラの最大活用が不可欠で、そのためには現地での研究開発の促進が重要とし、タイでの研究開発の強化を進めていくと述べている。
 ソムキット副首相は祝辞で、研究開発活動が高品質かつ環境に優しい自動車を生み出すとし、今回の四輪テストコースの建設は、タイの自動車産業が輸出拠点から開発拠点として多様化することを期待させると述べた。ホンダの池会長は、ホンダが研究開発活動に重きを置き、「タイに新たに四輪テストコースをつくることで、この地域の顧客にさらに魅力的で求めやすい価格の製品をさらに早く効率よく届けることができるよう努力していきたい」と述べている。
 なおプラチンブリ県のロジャナ工業団地には、ホンダのタイにおける四輪車の生産・販売合弁会社であるホンダ・オートモービル(タイランド)社が新工場を建設している。新工場はこのほど部品の生産ラインが稼働している。新工場の投資額は土地の取得と建屋の建設費用を含めて約171億5000万バーツ。四輪の年間生産能力は12万台を予定している。



日付 : 2015年11月16日

By : 週刊タイ経済

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