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週刊タイ経済
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ラーマ10世王戴冠式
3日間にわたり盛大に挙行

 5月4日、王宮内においてラーマ10世・マハーワチラロンコン国王の戴冠の儀式が執り行なわれた。この日、戴冠前に全国から集められた聖水を浴びる「ソン・プラムラターピセーク」の儀式後、王器の継承とともに重さ7㌔以上に及ぶ王冠を戴いた。戴冠にあたって国王陛下は首相以下、国民代表を前に「国民の幸福のために(王位を)継承、維持、向上させ、永遠に徳をもって統治する」と宣言なされた。
 前国王の戴冠式があったのは1950年5月5日。実に69年ぶりとなる国王戴冠式は5月4日から6日にかけ3日間にわたった。4日の戴冠後、チャルームプララーチャモンティアン儀式(王宮に移り住むにあたっての儀式で、形式のみ)、ワット・プラケオでの仏教の庇護者としての宣言があった。
 5日には国王ご自身の正式な御名が発表され、これにともなう王族の方々の新しいお名前が決められている。プミポン前国王にはマハーラート(大王)の称号が贈られた。また3人のお子さまは、それぞれ王女、王子の称号となられた。
 この日午後4時49分からはティアップ・プラナコーンと呼ばれる王宮周辺の行幸(パレード)が実施され、3つの寺を巡回し、王宮に戻ったのは深夜12時頃となった。3つの寺は国王陛下が出家生活を送られたワット・ボウォーンニウェート、サンカラート(大僧正)が住職を務めるワット・ラーチャボピット、王宮の南にあるワット・プラチェートゥポン(ワット・ポー)。沿道には黄色い服を着用した国民が参集、「ソンプラジャルーン(国王万歳)」の声が続いた。
 6日は午後5時以降、スッタイサワン宮殿のテラスから参賀の国民へのご挨拶、チャクリーマハプラサート宮殿での外交団との謁見の儀が執り行われた。
 今回の戴冠式にあたってはスティダー王妃を任命し、14歳のティーパンコーン・ラサミーチョート王子がソムデット(殿下)の称号を得た。現在、王族に列する男性は同王子のみで王位継承者に一歩近づいた。
 マハーワチラロンコン国王は、プミポン前国王の崩御にともない16年に即位後、法改正により国王の財産処分権、国王に関係する役職の人事権を掌握。また今年に入ってからはタクシン元首相によるウボンラット王女の首相候補擁立に対し、王命によりこれを阻止、タクシン氏の勲章をすべて剥奪するなどの動きを見せておられる。

国王の御名
 プラバート・ソムデット・プラポラメーンタラ・ラーマーティボディー・シーシントーン・マハーワチラロンコン・プラワチラクラオ・チャオユーフア
*ワチラロンコンはワチラ(金剛[ダイアモンド]または金剛杵=帝釈天[インドラ神]の武器)とアロンコン(装飾具)から。アロンコンはラーマ5世のチュラーロンコンから採られた。

●ワチラロンコン国王
 62年7月28日、プミポン国王とシリキット王妃の長男としてご誕生。小中は英国に留学(小学校キングミード、中学校ミルフィルド)、高校は豪州シドニーのキングズスクール、大学は豪州のニューサウスウェールズ大学(軍事学)に。タイのスコータイタマティラート大学卒(法学)
 72年12月28日 立太子
 16年10月13日 即位
 ご趣味は飛行機の操縦、自転車。普段はドイツ・ミュンヘン郊外にティーパンコーン・ラサミーチョート王子と暮らされている。
 お子さまは6人。
 ソームサワリー妃との間にパチャラキティヤパー王女(長女、40歳)
 スチャリニー・ウィワチャラウォンさんとの間にチュターワチャラさん(長男、39)、ワチャラレートさん(次男、37)、チャクリーワチャラさん(三男、35)[この3人は一般人として米国在住]、シリワンナリーラット王女(次女、32)
 シーラット・スワディーさんとの間にティーパンコーン・ラサミーチョート王子(四男、14)

タイ中銀の月例経済金融報告
4月30日の発表より

 3月のタイ経済は前月から減速した。外需が物品輸出と外国人観光客数のいずれも収縮したことによる。国内需要では民間消費の指標の伸びが鈍化した。非耐久財の支出が収縮した一方で、その他のカテゴリーの支出は順調に拡大した。政府支出は、これより前の経常的経費の執行加速の反動から小幅収縮した。民間投資の指標は建設投資と設備投資の双方で収縮した。
 経済安定性については、一般インフレ率が上昇した。主に世界市場における原油相場に連動して国内の燃油小売価格が上昇したことによる。また生鮮食品物価も上昇した。季節調整済みの失業率は前月から横ばいだった。経常収支は高水準の黒字を保っている。一方、資本収支は出超となった。
 3月の景気動向の詳細は次のとおり。
     *
 物品輸出額は前年同月比4・2%減。金地金を除いた輸出額は4・3%減となった。貿易相手国経済の減速、米中貿易戦争、エレクトロニクス製品の市況が下降を続けていることによる世界市場の需要鈍化が理由。加えて一部の商品の前年同月の輸出が多かったことによるハイベース効果も生じている。多くの物品で輸出は収縮した。エレクトロニクス製品、石油価格に連動する商品群の輸出は価格と数量の双方で収縮した。電化製品の輸出も収縮した。
 ただし一部の商品群の輸出は順調に拡大している。例えば自動車・同部品、加工農産物、合成ゴム製品の輸出は増加した。
 このほか農産物の輸出は増加に転じた。主に果物、天然ゴムの輸出が伸びた。天然ゴムの輸出が増加に転じるのは16か月ぶりで、輸出数量が伸びた。前年同月の輸出数量が低水準だったローベース効果に加え、中国からの引き合いも幾分上向いてきている。
 外国人観光客数は前年同月比0・7%減となった。欧州からの観光客が落ち込んだ。今年の復活祭が4月半ばにずれ込んだ結果、欧州の観光客は3月の渡航を手控えた。中国人観光客数も減少した。違法ツアー取締の影響が収束した前年同月の数値が高水準にあったハイベース効果が一因。いずれにしてもその他の主力市場からの観光客数は引き続き拡大している。インド、マレーシア、日本からの観光客は増加した。外国人観光客数は季節調整済み前月比で0・8%増加した。中国人観光客の前月比増が寄与している。
 民間消費の指標は前年同月比で鈍化した。非耐久財の支出が収縮した。燃油消費量が前年同月のハイベース効果により収縮した。加えて国内の石油小売価格も世界市場における原油相場に連動して上昇した。一方、その他カテゴリーの支出は引き続き拡大している。支援要素は購買力が全般的に維持されていることで、非農業部門の被雇用者の所得は増え続けているが、農業部門の所得は価格の下落と収量の減少から収縮している。消費者信頼感指数は3か月ぶりに前月比で低下に転じた。民間消費が鈍化し、物品輸出が収縮した結果、工業生産も減少した。
 移転金を除く政府支出は前年同月比で小幅減少した。これより前に執行が加速していた人件費の執行額が反動から減少した。一方で物品・サービス調達経費は増え続けている。投資支出も国道局、灌漑局、警察庁などの予算執行から増加した。
 民間投資の指標は前年同期に比べて収縮した。建設投資と設備投資の双方が減少した。全国の建設許可面積は工業を除くすべてのカテゴリーで引き続き減少している。また建材販売数量もこれより前の時期に大幅に増加していた反動から収縮に転じた。不動産プロジェクトの新規供給が鈍化していることに連動している。設備投資では国内機械販売高が主に収縮した。ただし民間部門の資本財輸入は多くの品目で増加に転じている。
 物品輸入額は前年同月比で5・8%減となった。金地金を除いた場合では0・4%減。特に原材料・中間財では電子部品の輸入が減少した。電子製品の輸出が収縮を続けていることに連動している。消費財では非耐久財の輸入が収縮した。特に魚、その他食肉の輸入が落ち込んだ。ただし航空機・原油探査プラットフォームを除く資本財の輸入は拡大した。携帯電話を中心とする通信機器や各種工業で使用する機械の輸入が伸びている。このほか自動車・同部品の輸入も増加した。国内の新車販売台数が増加していることに連動している。
 経済安定性に関しては、一般インフレ率が1・24%となり、前月の0・73%から上昇した。世界市場における原油相場の反発に連動して国内燃油小売価格が上昇したことによる。また生鮮食品の価格は上昇を続けている。食肉の価格が上昇した。コア・インフレ率は前月から下落した。家賃、衣料品などの物価が下落した。失業率は季節調整済みの前月比で横ばいだった。経常収支は高水準の黒字を保っている。資本収支は資産面と負債面から出超となった。
 2019年第1四半期にタイ経済は前の四半期から成長が鈍化した。物品輸出が多くのカテゴリーで収縮したことによるもので、世界市場における需要の鈍化が響いている。その結果、工業生産も収縮した。また観光業も成長が鈍化した。前年同期に中国人観光客が急増していたハイベース効果が一因である。いずれにしても国内需要は全体として順調に拡大した。民間消費の指標はすべてのカテゴリーで増加し、政府支出は経常的経費の執行から増加した。民間投資の指標は小幅収縮した。
 経済安定性の面では、一般インフレ率が低下した。コア・インフレ率の低下と国内燃油小売価格の下落による。失業率は季節調整済の前四半期比で小幅低下した。経常収支は黒字幅が前の四半期から増加した。貿易収支とサービス・所得・移転収支の黒字による。他方、資本収支は主に資産面から出超となった。

バイオケミカル産業振興
対象県を7県に拡大へ

 工業省はサトウキビやキャッサバを原料とする環境に優しいバイオケミカル製品を生産する拠点を増やす。これまではサトウキビの生産が盛んなナコンサワン、カムペンペット両県を皮切りにコンケン、ウドンタニの4県にバイオケミカル工業団地を開発する方針を固めていたが、今回これにチャチュンサオ、ウボンラチャタニ、ロッブリの3県を加える。
 サトウキビ、キャッサバはタイの代表的な輸出向け換金作物で、特に世界的な砂糖の輸出国であるタイの製糖産業を支えるサトウキビは生産基盤がある。しかし砂糖価格の自由化などを巡って競争力に先行き不透明感が出てきており、キャッサバ同様に余剰生産物の捌け口を見つけることが急務になっていた。その中で政府はこれらの農産物由来のエタノールなどのバイオケミカル製品に着目、政策的にその付加価値向上を振興していく方針を固め、2017年に18~27年までの「バイオ経済10か年計画」を打ち出している。またバイオケミカル産業は政府のターゲット12産業の一つに位置づけられている。今後はアセアン最大規模のバイオケミカル産業基盤を育成していく考えで、そのために必要な税制措置などの導入も検討する。
 工業省では7県へのバイオケミカル産業関連の投資額は、21年までに410億バーツに達すると見込んでいる。新たに振興対象となった3県ではそれぞれバイオケミカル工業団地の造成事業が今後進展する。ウボンラチャタニ県デートウドム郡の2313ライの土地に29億9000万バーツを投じる計画。チャチュンサオ県はバンパコン郡の988ライの土地に125億バーツ(ブルーオリオ・テックシティ工業団地)、パノムサラカム郡の3500ライの土地に500億バーツ(バイオ・ハブ・アジア工業団地)、ロッブリ県ではバンミー郡の2500ライの土地に320億バーツをそれぞれ投じる。

バンコクの住宅価格
世界35都市で33番目

 国際不動産コンサルタント、CBRBの「グローバル・リビング・レポート」の2019年版が公表され、世界35都市の住宅価格水準比較でバンコクは第33位だった。トップは香港の123万5000ドル、次いでシンガポールの87万4000ドル、上海の87万2000ドルとアジアの都市がトップ3を占めた。レポートによればこの3都市では住宅価格の高騰を抑止するための措置を導入したが、それでも価格水準は下がる気配を見せていないという。4位以下はバンクーバー(81万5000ドル)、深セン(68万ドル)、ロサンゼルス(67万9000ドル)、ニューヨーク(67万4500ドル)、ロンドン(64万6900ドル)、北京(62万9000ドル)、パリ(62万5000ドル)。日本の都市は調査対象外のためランクされていない。バンコクの平均住宅価格は10万6000ドルで、ホーチミンの10万2800ドルをわずかに上回った。
 一方、価格上昇率が10%を超えたのはバルセロナ(16・9%)、ダブリン(11・6%)、上海(11・2%)、マドリード(10・2%)の各都市。調査した35都市中、価格水準が上昇したのは30都市だった。ただし上昇率は鈍化しており、「世界各都市で住宅需要の上昇サイクルの終わりが近づいている」との見方を提示している。今後は金利上昇や様々な住宅バブル抑制措置の導入などで米国や中国の都市ではさらに鈍化する可能性も指摘している。上昇率が高かった欧州の諸都市は、金融危機を経験して住宅価格が下落した時期があり、その後長い時間をかけて回復してきたという。特にロンドンの回復が早く、住宅需要サイクルの上昇期が長くなっていると分析している。
 住宅の賃貸料水準も欧州では上昇傾向が強く、上昇率トップ10のうち6都市が欧州だった。

アユタヤ銀行の
消費者金融事業
第1四半期は約10%増

 アユタヤ銀行(BAY)の消費者金融事業部門、クルンシー・コンシュマーは、今年第1四半期(1~3月)の顧客のクレジット・カード利用高が前年同時期比で11%、個人ローン高が9%それぞれ増加したことを明らかにした。海外旅行者の増加などが牽引した。
 年初から4月15日までのクレジット・カード利用高は1300億バーツ。通年目標は3200億バーツ。顧客は月収3万バーツ以上、平均年齢48歳で、相対的に購買力が高く、景気低迷の影響があまり及んでいない。不良債権率は2・4%で、前年同時期の2・8%を下回った。
 新規個人ローンは4月15日現在、320億バーツで、こちらも通年目標の900億バーツのペースを上回る水準となった。特に地方部の顧客が増えており、高利貸から乗り換えるケースが増えているという。個人ローンの不良債権率は1・05%で、こちらも前年同時期の1・2%を下回った。
 年初から4月15日までに新規発行されたクレジット・カードは16万枚、新規個人ローン件数は12万5000件。通年での個人ローン目標は380万件、融資額は1450億バーツに設定している。

最近の更新 2019年05月13日
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