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今年の経済成長率3.2%増 NESDBの最新予測

 国家経済社会開発委員会(NESDB)事務局は21日に発表した「エコノミック・アウトルック」で今年の経済成長率を3・2%増と見積もった。15年の2・8%増から加速する。物品・サービス輸出数量、家計消費支出、総固定資本形成(投資)はそれぞれ順に3・2%増、3・0%増、3・0%増になると予測している。インフレ率は0・2%増、経常収支はGDP比11・3%の黒字となる見通し。

 ソムキット・チャトゥシーピタック副首相はこれより前、今年最終四半期の経済について勢いは維持できるとの見方を示している。服喪の影響もあり、消費者の消費意欲は減退しているが、その分を政府のインフラ開発での支出や観光業の成長が穴埋めするとしている。

 NESDB事務局は17年の経済成長率を3・0~4・0%増の間と予測した。インフレ率は1・0~2・0%増、経常収支はGDP比10・2%の黒字。17年の経済成長のプラス要因は、輸出部門が緩やかに上向くこと、農業部門の生産が加速すること、政府投資の拡大傾向が続くこと、観光業の成長の勢いが持続する見通しにあることの4点を挙げている。

 17年の民間消費支出は2・7%増。16年予測の3・0%増からやや鈍化すると見ている。比較ベースとなる今年上半期の消費支出が政府の刺激策や、新モデルの発表による新車需要の高まりなどから増加していたため、ハイベース効果の影響を受ける。政府消費支出は2・1%増で、16年見込みの0・6%増から加速すると予測した。

 投資支出は5・0%増で、16年の3・0%増から加速すると見積もった。民間投資は2・8%増と16年見積もりの1・2%増から加速する。輸出の回復、政府のインフラ投資の進展、外資企業の製造進出が寄与すると見ている。政府投資は11・2%増。16年見込みの10・0%増に引き続き高い伸びを見込んでいる。政府の投資的経費の執行率の上昇、国営企業の投資予算の上積み、運輸インフラ事業の進捗が後押しする。

 ドル建ての物品輸出額は17年に2・4%増を見込んでおり、16年のゼロ成長から上向く。物品輸出数量は1・2%増と16年見込みの0・2%増を大幅に上回る伸びとなりそう。また輸出価格は1・2%増と16年の0・2%減から上向くと見ている。物品・サービス輸出数量の伸びは3・0%増と予測した。


日付 : 2016年11月28日

By : 週刊タイ経済

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