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帝人コーポレーション(タイ) アユタヤで新工場稼働 メタ系アラミド繊維

 帝人コーポレーション(タイランド)は8月19日に開いた記者会見で、アユタヤ県に新設した新規メタ系アラミド繊維「Teijinconex neo」の工場が稼働し、本格的に生産・販売を開始したと発表した。日本や欧米の他、中東やアジアなどに供給していく計画で、地理的優位性のあるタイに拠点を設置した。ASEAN域内で高性能・高機能繊維を本格生産するのは業界初。

 帝人グループは1966年以来、タイで事業展開しており、現在はグループ会社7社、従業員約1500人を擁している。自動車用ゴム資材事業の拡大や、日本国内からポリエステル繊維生産の移管を進めており、高品質や技術特性を持つ高機能繊維の生産および加工能力を強化することで、今後もASEANの中核拠点として、さらなる事業拡大を図っていく方針でいる。

 欧米や日本市場では、耐熱性や難燃性が求められる環境において、メタ系アラミド繊維製の防護衣料が広く使用されている。近年はアジア・新興国でも、作業従事者の安全確保に向けた厳しい基準が導入されつつあり、防護衣料向けメタ系アラミド繊維のさらなる需要拡大が見込まれている。帝人が開発した「Teijinconex neo」は安定した高い染色性を有し、後染めが可能なことから、顧客の要求納期に柔軟に対応することができる。また従来品の「コーネックス」同様、世界最高レベルの優れた熱防護性を有しているという。

 帝人コーポレーション(タイランド)は2013年に設立され、アユタヤ県バンパイン工業団地に工場の建設を進めていた。このほど稼動した新工場の生産能力は年産2200㌧。新工場の本格稼働により、既存の「コーネックス」と合わせ、より迅速に製品を供給する体制が整った。


日付 : 2015年08月24日

By : 週刊タイ経済

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