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スズキがエコカーの新モデル エコカー2は生産のメド立たず

 スズキは三月二四日に開幕したバンコク・インターナショナル・モーターショーでエコカーの新モデル「シアズ(Ciaz)」を発表した。スポーティ&エレガントな外装、機能的でゆったりとした室内空間に加え、走行性能と燃費のバランスがとれていることが特長。スズキはタイ政府が二〇〇七年に導入した最初のエコカー・プロジェクトに参加した日系5社のうちの1社で、約80億バーツを投じてラヨン県に組立工場を建設した。ラヨン工場で組み立てたエコカー「スイフト」は二〇一二年三月二二日にタイで販売を開始している。スイフトの二〇一二年の販売台数は1万6998台。二〇一三年は3万6498台を売ったが、初めての新車購入奨励政策の効果が失せた昨年の販売台数は1万3340台に落ち込んだ。

 スズキは二〇一三年に13億バーツを投じてラヨン工場のエコカーの生産能力を10万台に引き上げた。エコカー・プロジェクトの投資優遇は生産開始から5年以内に年間10万台の生産を達成することを条件にしているため。生産ラインの増強と合わせて昨年には2番目のエコカー・モデルとなる「セレリオ」を導入し、タイ国内で1862台を販売した。今回、新たに導入するシアズは3番目のエコカー・モデル。小売価格は未定。顧客への納車は七月頃より開始する。

 スズキは昨年三月末に申請が締め切られたエコカー2プロジェクトにも参加し、昨年一一月二五日に投資奨励の認可を得ている。年間10万台の生産能力で投資額は部品生産も含めて84億3000万バーツ。ただしエコカー2については生産計画を立てるまでには至っていない。

 スズキ自動車タイランドの杉山隆之社長は、最初のエコカー計画でBOIが課した義務を果たすことが最優先だと述べている。昨年のスズキのタイでの新車販売台数は2万183台。輸出は9000台程度で、BOIが課す年間10万台生産にはほど遠い状況。今年の国内販売台数の目標は全車種合計で4万台に置いている。


日付 : 2015年04月06日

By : 週刊タイ経済

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