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中小企業向け株式市場を新設へ maiはステータスを引き上げ

 証券取引等監視委員会(SEC)は、中小企業やベンチャー企業向けの新たな株式取引ボードを開設する計画を進めている。現在、オルタナティブ・インベストメント市場(mai)が中小企業向けの取引所として機能しているが、maiのステータスを格上げして、新たなボードを開設する構想。mai上場の基準は、資本金2000万バーツ以上から1億2000万バーツ以上に引き上げる。

 ウォラポン・ソーカティヤヌックSEC事務局長は、3つの取引所の上場資格を明確にして、どの取引所が自社の資金調達に最も適当かを上場予備軍の企業が選択できるようにしたいと述べている。ウォラポン事務局長は、mai上場企業平均の登録資本金が2億バーツとなっていることから、新たな上場規則はmai上場を希望する企業に影響しないとしている。なおタイ証券取引所(SET)への上場は登録資本金3億バーツ以上が必要。mai上場企業で、登録資本金が3億バーツを超え、業績も好調で、株式の売買も活発な場合には、SET上場企業に昇格を果たすことも可能。

 証券当局は、上場企業の会計監査の資格も改め、会計士不足問題に対処する。会計士資格をTier1とTier2に2分類し、Tier1資格を有する会計士はSETとmai上場企業の会計監査を担当し、Tier2資格の会計士は、SETやmai上場企業の監査を行なうことはできないが、中小企業ボードの上場企業の監査を行なうことができるようにする。

 中小企業ボードは、200~300社の上場を達成目標とするが、現状で上場の用意が整っているのは10~20社程度。ウォラポン事務局長は、タイの資本市場が、中小企業の事業拡張のための資金調達や金融コスト低減を手助けし、ASEAN経済共同体(AEC)の下で競争力を強化していくことができるようサポートしたいと述べている。また中小企業ボードは、革新的テクノロジー、研究開発、農業関連ビジネスに従事する中小企業の起業家に利益になるとしている。


日付 : 2014年12月08日

By : 週刊タイ経済

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