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首都水道公団 来年の雨季前の水不足を警告

 首都水道公団(MWA)のジャルーン・パッサラ総裁は、来年の雨季が始まるまでの水不足の可能性を警告している。チャオプラヤ水系上流のプミポン、シリキット両ダムの現在の水位は、昨年のこの時期に比べて低く、水道水の供給に懸念があるという。水不足を防止するため、カンチャナブリ県のジャラケーサンパン運河からパトゥムタニ県のプラヤーバンルー運河への取水の方法を検討している。

 灌漑局によれば、プミポン、シリキットの2大ダムを合わせた水量は一一月一日までに50億立米に達する見通しだが、中部地方の稲作地帯の耕作の維持と水道水のための水は現在から来年の雨季が始まるまでの期間に約59億立米が必要。したがって水量を適正水準に保つためには、次の雨季が始まるまでに約9億立米の水をクウェーノーイ・バムルンデーン・ダムとパーサック・チョラシット・ダムから供給する必要がある。

 灌漑局の水量観測・監視センターの最近の報告によると、九月一五日現在、全国の大規模ダム・貯水池の水量は406億4100万立米で、貯水能力の58%となっている。チェンマイ県のメイガード・ソムブンチョンダムの水量は貯水能力の61%、ピッサヌローク県のクウェーノーイ・バムルンデーン・ダムは同59%、ウタラディット県のシリキット・ダムは同54%、ターク県のプミポン・ダムは同38%、ラムパーン県のギウロム・ダムは同25%となっており、合計135億立米の余地がある。東北地方ではサコンナコン県のナムウン・ダムの貯水量は能力の83%、カラシン県のラムパオ・ダムは同61%、ナコンラチャシマ県のムンブン・ダムは同51%、ウドンタニ県のフアイルアン・ダムは同50%、ナコンラチャシマ県のラムタコン・ダムは同48%の能力で、合わせて33億立米の余地がある。中部・東部地方ではナコンナヨック県のクンダンプラカンチョン・ダムの貯水量が能力の78%、ラヨン県のプラセー・ダムが同75%、ロッブリ県のパーサック・チョラシット・ダムが同61%、スパンブリ県のクラシアオ・ダムが同49%、チョンブリ県のブラパー・ダムが同26%で、合計11億立米の貯水の余地がある。灌漑局はダムの水量が例年になく低位であることから、チャオプラヤ流域の農家に注意を払うよう呼びかけ、来年四月までの乾季米の栽培自粛を広報している。


日付 : 2014年10月13日

By : 週刊タイ経済

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