ユーザー名 パスワード
クイック検索
キーワード

スズキ自動車タイランド セレリオの欧州向け輸出を開始

 スズキ自動車タイランドは、エコカーの輸出を強化する。タイ国内の新車市場が落ち込み、エコカーの市場も飽和気味となっているため、国内市場の不振を穴埋めするためにも輸出を増やす。月間4000台の輸出を目標としている。

 スズキは九月終わり、エコカーの新型「セレリオ」の欧州向けを出荷を開始した。レムチャバン港のナムヨン・ターミナル社のA5埠頭から841台を欧州向けに出荷した。スズキは二〇一三年終わりより、エコカーの新型「スイフト」の輸出を開始し、月間約1000台をインドネシア、マレーシア、オーストラリア向けに輸出している。「セレリオ」はイギリス、ドイツ、イタリア、オランダなどの欧州向けで月間3000台の出荷を見込んでいる。欧州からの注文は年間3万台に達すると見ている。

 スズキは従来、タイに四輪の生産拠点を持たなかったが、二〇〇七年にタイ政府が導入したエコカー生産プロジェクトに参加し、投資委員会(BOI)の投資奨励を受けている。エコカー生産のため、ラヨン県のヘマラート・イースタンシーボード工業団地に80億バーツを投じて新工場を開発。二〇一二年三月より「スイフト」の生産・販売を開始し、二〇一三年は約5万台を生産した。

 「セレリオ」は今年三月に開催された第35回バンコク国際モーターショーで初披露したグローバル・コンパクトカー。スイフトに続くエコカー適合車で、今年五月よりをタイ国内市場向けの生産を開始した。車体の構造やレイアウトを見直し、コンパクトな車体ながら広い室内空間と荷室容量を実現したパッケージングに、開放感のあるインテリアとエクステリアのデザインを採用している。操作性を高めた新開発の5速マニュアルトランスミッションに加え、自動変速機が主流のタイ市場向けに副変速機付CVTの2種類のトランスミッションを用意し、新開発1・0Lエンジンと組み合わせることで、タイ政府が推進しているエコカープロジェクト適合車の燃費条件である5L/100kmを達成した。

 スズキは一三年初めに13億バーツを投じて年産能力を10万台に引き上げた。二〇一六年までに年間10万台のエコカー生産を予定している。スズキはエコカー2プロジェクトでも投資奨励の申請を行なっており、約50億バーツを追加投資する計画。

 スズキは昨年、タイ国内で4万5200台を販売したが、今年は前年比減を見込んでいる。当初目標は4万台だったが、3万台に下方修正した。


日付 : 2014年10月13日

By : 週刊タイ経済

登録