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ホンダのプラチンブリ新工場 建設着工も稼動時期は未定

 ホンダ・オートモービル(タイランド)社のピタック・プリティサーリコーンCOOは、プラチンブリ県のロジャナ工業団地の新工場について、稼動時期は主に国内の新車市場の状況に左右されるため、現時点では未定となっていることを明らかにした。ただし建設は七月に着工しており、工事は続けられている。ホンダの当初の計画では、新工場は二〇一五年四月の稼動を予定していたが、半年から1年は遅れる見通しとなっている。

 ピタックCOOによれば、コンパクトミニバンの新型「モビリオ」はアユタヤ工場での生産が開始されている。新型モビリオは昨年九月にインドネシア国際モーターショーでアジア新興国向けのプロトモデルを公開したのが最初で、今年初めよりインドネシアで販売を開始している。タイとインドネシアが共同開発した車種で、インドネシアではPTホンダ・プロスペクト・モーター社が新設した第2工場で生産されている。タイでの小売価格は59万7000~73万9000バーツで、年内に1万台の販売を見込んでいる。

 ピタックCOOはマルチ・パーパス・ビークル(MPV)セグメントに位置づけられるモビリオについて、タイで入手可能なMPVラインナップでは4番目のモデルであり、ホンダにとってタイで生産する最初のMPVモデルだと述べている。ホンダは「オデッセイ」「ステップワゴン・スパーダ」「フリード」をタイで販売しており、モビリオは最も価格の安いエントリー・モデルになる。3列シートが特徴で、直列4気筒1・5Lエンジンを搭載している。滑らかな走りと優れた燃費性能を実現するオートマチック・トランスミッションのCVTを採用し、また安全性に配慮した各種システムも標準装備した。

 ホンダは昨年、旺盛な国内需要と海外需要に対応するため、新工場の建設とアユタヤ工場の設備増強に約200億バーツを投じる計画を発表していた。うちプラチンブリ県の新工場には172億バーツを投じる計画で、新工場の年産能力は12万台。さらにアユタヤ工場も20億3000万バーツを投じて年産能力を24万台から30万台に増やす。これらの投資が完了すれば、ホンダのタイにおける年産能力は42万台に増える。

 ホンダは今年通年のタイの新車市場が90万台程度にとどまると予測している。タイ工業連盟(FTI)の発表によれば、今年一~八月の新車販売台数は57万9243台で前年同期を38・3%下回っている。ホンダの今年の予想販売台数は前年の21万3155台を大幅に下回る13万台程度。今年一~八月のホンダの販売台数は6万4598台で、前年同期比60%減となっている。


日付 : 2014年09月22日

By : 週刊タイ経済

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