日本のイオンとイオン・モールは六月三〇日、カンボジア初の本格的ショッピングモールとなる「イオンモール・プノンペン」のグランドオープンを記念した式典を現地で開催した。グランドオープン・セレモニーにはフン・セン首相岸田文雄外相も臨席した。

　イオンモール・プノンペンは、プノンペンの中心に立地している。周辺には高級住宅街やホテルが立ち並び、中高所得層の世帯が大半を占めるなど、今後さらなる発展が見込めるエリアになっている。イオンは、このエリアにカンボジアで最大規模で初のモール型ショッピングモールを出店した。イオンモール・プノンペンの最大の特徴は、最先端のテナントミックスを実現したことで、カンボジアに初めて出店するテナントが１０７店舗出店しているほか、プノンペン市内の高感度のローカルブランド４３店舗も出店している。日本からの出店テナントは４９店。また同国最大のシネマコンプレックスやスケートリンクをはじめ、若者の支持率が最も高いテレビ局が最新情報を発信する。モール内には約１２００席を擁するカンボジア最大のワールド・フードコートやレストラン、オープンレストランが揃う。さらにヘアーサロン、リラクゼーション、新コンセプトのアフタースクールなどサービス機能も充実している。モールは自然エネルギーを活用した太陽光発電設備、ＬＥＤ照明の導入など省エネルギーを実現している。

　モールのグランドフロアはトレンド・スタイル・コンプレックスと位置づけ、インターナショナル・ファションゾーン、スイーツ・ゾーン、オープン・カフェゾーンと大きく３つのコンセプトで構成している。インターナショナル・ファションゾーンには、準核店舗として日本のアパレル大手のワールドがカンボジアの市場に合わせてブランドをセレクトした「ＦＬＡＸＵＳ ＴＯＫＹＯ」を大型旗艦店として初出店した。また、シンガポールや香港でも大人気の日本を代表する「ＬＯＷＲＹＳ ＦＡＲＭ」もカンボジアに初出店した。世界のファストファションとして展開するスペインの「ＭＡＮＧＯ」が大型旗艦店として出店。また、ＭＡＮＧＯのメンズブランド「Ｈ．Ｅ．ＢＹ ＭＡＮＧＯ」も初出店した。このほかカジュアルファッションの「ＧＩＯＲＤＡＮＯ」は旗艦ショップとして最新のコンセプトで出店、スペインからは高級メンズブランドとして有名な「ＦＬＯＲＥＮＴＩＮＯ」、また、イングランドからは靴の「Ｃｌａｒｋｓ」が初出店した。ＡＳＥＡＮ各国からは、マレーシアのレディスシューズとして大人気の「ＶＮＣ」、「ＢＯＮＩＡ」がプノンペン旗艦店として大型店舗で出店したほか、「ＢＯＮＩＡ」の姉妹ブランドの「ＳＥＭＢＯＮＩＡ」、「カルロリノ」もカンボジアに初出店。フィリピン、ジャカルタで多店舗展開している「ＰＥＮＳＨＯＰＰＥ」もカンボジア初出店となる。タイからは、サハグループのセレクトショップ「Ｈｉｓ＆Ｈｅｒ」が初出店している。

　スイーツゾーンは、お菓子をイメージしたモザイク・タイルが柔らかで甘い雰囲気を演出している。アイスクリームショップの「ＳＷＥＮＳＥＮＳ」や、ＡＳＥＡＮからはマレーシアの「Secret Recipe」、シンガポールの「Ya Kun Kaya Toast」、またオーストラリアからも「Sticky」がそれぞれ初出店する。日本からは、シュークリームの「beard papa's」、銀だこのたい焼き業態「銀のあん」が初出店。その他、ファーストフードとして、プノンペンで人気の「ザ・ピザ・カンパニー」や「ＫＦＣ」が出店する。

　オープンカフェ・ゾーンには地元で人気のコーヒーチェーンの「Brown coffee and bakery」、地元の地ビール工場「MUNICH Fresh Beer」が地ビールレストランを出店。居酒屋和民は「Watami Japanese Dining 」を出す。

　１階のライフスタイルゾーンでは大型家電量販店「ノジマ」が、カンボジアで普及が進む携帯電話や白物家電を中心に、デジタル機器など最先端の商品を日本式のサービスで提案するほか、１００円均一ショップで有名な「DAISO Japan」も初出店する。ビューティー・ゾーンでは、タイで大人気ＳＰＡの「Asia Herb Association」がプノンペンに初出店する。キッズ・ゾーンでは、子ども向けの大型遊戯施設「キッズパーク」が出店。また周辺には「Combi」や地元で人気のおもちゃショップ「Toys&Me」、「Monument Toys」を配置する。

　２Ｆのイートワールド＆アミューズメント・コンプレックスでは、ＡＳＥＡＮ最大級のシネマチェーンであるタイのメジャー・グループが「Major Platinum Cineplex」を設け、カンボジア最大の７スクリーンで展開する。通常のシネマに加え、高級ＶＩＰシネマやラウンジ、カンボジア発の４ＤＸの展開なども予定している。メジャー・グループはボーリング場「blu-O」も運営する。


日付 : 2014年07月07日

By : 週刊タイ経済