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マツダの新型マツダ3 ラヨン工場での生産を開始

 マツダは三月一四日、タイの生産拠点であるオート・アライアンス(タイランド)社のラヨン工場で、新型「Mazda3」(日本名はマツダ・アクセラ)の生産を開始したと発表した。ラヨン工場で生産する新型車はタイ市場向けで、一八日より販売を開始した。
 
 一四日にはオート・アライアンス・タイのラヨン工場で生産開始記念式典が行なわれ、ケネス・ミネリー社長や現地販売会社をはじめとする関係者など約300人が参加した。マツダ本社からも小飼雅道代表取締役社長兼CEO、菖蒲田清孝常務執行役員、素利孝久常務執行役員、井上寛執行役員が出席した。

 マツダの小飼社長は記念式典で、オート・アライアンス・タイは、マツダのビジネスを成長させるために重要な生産拠点の一つだと指摘。マツダ独自のスカイアクティブ技術を搭載した新型マツダ3を現地生産することは、マツダのASEAN事業の要であるタイにおいて、新たなステージに入ったことを意味していると述べている。オート・アライアンス・タイはマツダとフォードが折半出資する合弁会社で、ラヨン県のイースタンシボード工業団地に工場がある。1トン・ピックアップ・トラックで年間14万台、乗用車で同10万台の生産能力があり、うちマツダ分はトラック7万台、乗用車5万台となっている。マツダ3の生産ラインの能力は年間1万3000台。

 オート・アライアンス・タイでのマツダ3の生産は二〇一一年一月より開始しており、今年一月までの実績で、これまでに1万2661台を生産している。新型マツダ3の生産は、日本の防府工場とメキシコ工場に次いで3番目。マツダ3は、初代モデルを〇三年六月に生産開始し、一四年一月にはマツダ車として最短記録となる世界累計生産400万台を達成した。

 スカイアクティブはマツダが二〇一〇年に新世代技術として正式発表したもので、ガソリン・エンジン、ディーゼル・エンジン、オートマチック・トランスミッション、マニュアル・トランスミッション、ボディ、シャーシなど自動車を構成する要素技術を包括的かつ同時に刷新することで車全体の最適化を図り、燃費を飛躍的に向上させたもの。タイでのスカイアクティブ技術を搭載したモデルの販売は、昨年に導入したクロスオーバー車「CX・5」が最初。同車種はマレーシアのマツダの工場で組み立てられ、タイには無税で輸入されている。

 小飼社長は三月三一日に申請締め切りを迎える第2弾のエコカー・プロジェクトについて、参加に強い関心を持ち続けているものの、現時点で詳細を明らかにすることはできないと述べている。ただし小飼社長は、エコカー2がタイの自動車工業のより一層の成長に資するプロジェクトであり、マツダがタイ政府と協議をしていることは認めている。小飼社長はマツダ3の生産開始記念式典にマツダ本社から多くの幹部を連れてきたのはエコカー投資計画を調査することも狙いだとしている。同社長は、タイの輸出向け自動車で、エコカーが1トン・ピックアップ・トラックに次ぐ2番目のプロダクト・チャンピオンになることを確信していると述べている。

 〇七年の最初のエコカー・プロジェクトには三菱自、ホンダ、トヨタ、日産、スズキが参加したが、マツダは見送っている。エコカー2プロジェクトでは新規に投資申請する自動車メーカーの場合、最低65億バーツの投資が要件。また年間生産台数は、生産開始から4年以内に10万台を達成しなければならない。第2弾のエコカーの仕様は、100㎞走行につき、二酸化炭素(CO2)排出量を100グラム未満に抑えなければならず、最初のプロジェクトの120グラム未満から条件が厳しくなっている。またユーロ5の環境標準を満たさなければならない。投資奨励が認可されると8年間の法人税と機械輸入関税が免除される。エコカーの物品税率は14%で、E85燃料に対応する場合には12%に下がる。


日付 : 2014年03月24日

By : 週刊タイ経済

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