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週刊タイ経済
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カウンターサービス社
3か所で6か月試験運用
外国人観光客へのVAT還付

 国税局は外国人観光客への付加価値税(VAT)還付で、CPオール社の子会社で、主に7イレブン店で支払い代行サービスを手がけるカウンター・サービス社を代行業者に指名した。現在、外国人観光客は出国時に空港内のカウンターでVAT還付を受けることができるが、空港以外の街中での還付を認めるべく、代行業者の選定作業が進められていた。
 カウンター・サービスは今年10月1日から来年3月31日までの6か月間、VAT還付のサービスを試験運用する。試験運用で、空港での還付を請求する外国人観光客の数が減るかどうか、払い戻された金額がタイ国内での支出に回り、国内経済に資金が循環するかどうかを評価する。
 還付サービスを受けることができるのは、都内ヤワラート地区のパドゥンダオ通り、サイアム・スクエアのリド映画館近く、ラーマ9世通りのバンコク・ナイト・バザールにある7イレブン店の3か所。カウンター・サービスは10%の手数料をとる。
 VATの払い戻しは観光客1人あたり1回の旅行で1万2000バーツまで。1回の買い物でのレシートの金額が2000バーツ以上でないと還付請求することはできない。金装飾品、宝飾品、腕時計、万年筆、メガネ、スマートフォン、パソコンや1万バーツ以上の高額商品のVATは代行業者では扱えない。
 国税局によれば、VAT還付代行サービスの免許を申請した民間業者は3社あったが、2社は資格審査段階で失格となった。資格審査には、VAT払い戻しポイントにおける外国人観光客の密度、安全性、手数料、技術的な準備態勢などが含まれていた。
 エカニット・ニティタンプラパート国税局長は、カウンター・サービス社が受注したのは試験運用プロジェクトで、正式な代行業者に決まったわけではないことを強調している。

ジェトロとEEC事務局
日本からの投資支援で覚書

 タイ政府は東部経済回廊(EEC)への日本企業の投資誘致で、日本貿易振興機構(JETRO)の協力を仰ぐ。5日にEEC事務局とJETROがウッタマ・サワナヨン工業相立会いの下、協力覚書を取り交わした。
 EECはチャチュンサオ、チョンブリ、ラヨンの東部3県に、次世代自動車、スマート・エレクトロニクス、医療・ウェルネス観光、農業・バイオ技術、食品、ロボット、物流・航空産業、バイオ燃料・バイオケミカル、医療サービス、防衛産業の11の産業を誘致する政策。ウッタマ大臣は、同政策に対する国内外の企業の信頼を築くべく、対象エリアのインフラ開発を急いでいることを強調した。日本企業には、自動車、エレクトロニクス、医療機器、航空、食品などの分野で高度技術をともなう投資を期待している。

原油相場の騰勢続く
軽油小売価格抑制策に破綻懸念

 エネルギー政策監督委員会の委員長を務めるシリ・ヂラポンパン・エネルギー相は3日、原油相場の騰勢が続けば軽油小売価格を抑制する措置を見直す考えを明らかにした。
 現在、国内の軽油小売価格は石油基金から補助金を出すことで1リットルあたり30バーツ未満に抑制している。原油相場が上昇を続ければ補助金を上乗せしなければならず、際限なく補助金を増やすことはできない。原油の先物相場は3日現在、ブレント原油で1バレルあたり84・80ドル、ドバイ原油で同82・80ドルと4年ぶりの高値をつけている。
 シリ大臣は、軽油小売価格を1リットル30バーツ未満に抑制する政策を継続できるかどうかの目安となる原油相場について、1バレルあたり90ドルに置いていることを明らかにしている。この水準以上に原油相場が上昇すれば30バーツ未満への抑制は困難になると考えている。  エネルギー政策監督委員会は、原油相場を1バレルあたり85ドルと想定して、軽油1リットルにつき0・6バーツの補助金を出すことを決定している。シリ大臣は、軽油が国内の輸送・物流システムの主要燃料であるため、消費者や事業者の原油高による影響を緩和することは重要だと説明している。しかし原油価格が85ドルを超えて上昇すれば、0・6バーツの補助金では軽油の小売価格は30バーツを超えてしまう。
 9月30日時点の石油基金の残高は251億4000万バーツ。燃油会計は292億1000万バーツの黒字、調理用ガス会計は40億バーツの赤字。

ウタパオ空港開発
デジタル・パーク
BOIが投資優遇

 投資委員会(BOI)は9月28日に開いた本会議で、東部経済回廊(EEC)の重要なインフラ・プロジェクト2件について投資奨励措置を決定した。ウタパオ空港開発プロジェクトとデジタル・パーク開発プロジェクトの2件で、入札により事業権を取得する事業者に投資優遇を付与する。
 ドゥアンチャイ・アサワチンダチットBOI事務局長によれば、2事業へのBOIによる投資奨励は入札要項にも明記される。ウタパオ空港開発は海軍が、デジタル・パークは国営CATテレコム社が、官民連携の手法を用いて民間に事業権を付与することにしている。
 ウタパオ開発事業は、輸入機械の関税免除と8年間の法人所得税免除特典を受けることができる。EEC特別優遇の要件を満たせば、さらに3年間の法人所得税の50%免除が得られる。デジタル・パークも同様の税制優遇が付与されるが、EECの要件を満たせば法人所得税の免除期間は12年に延びる。同事務局長はBOIの投資優遇が約束されることで、民間事業者の2事業への投資に対する魅力は高まるだろうと述べている。
 ウタパオ空港はスワナプーム、ドンムアンに次ぐ首都圏第3の国際空港へと拡張する計画で、EEC開発の最重要のインフラの1つ。第2滑走路、エプロン、第3旅客ターミナルが開発される。また周辺には航空関連産業が配置され、航空機のメンテナンス・リペア・オーバーホール(MRO)センター、航空訓練センター、貨物施設が開発される。付近には商業施設も開発する。臨空都市(EECa)も形成されることになっている。

タバコに目的税の構想
無料医療制度の財源に
1本につき2バーツ課税へ

 政府が無料医療制度(ゴールドカード)の財源としてタバコ1本あたり2バーツの目的税を課す構想を打ち出していることに、禁煙運動団体は積極的な取り組みとして歓迎している。喫煙者から追加の税を徴収し、その税を財源として国民に無料の医療サービスを提供するのは適切だと主張している。
 ピヤサコン・サコンサタヤドム保健相によれば、財務省はタバコ1本につき2バーツの増税を構想し、保健省とも協議を続けている段階。実現のためには立法が必要だが、法案はまだ内閣の検討段階には至っていない。実現すれば40億バーツの税収が確保できるという。目的税導入でゴールドカードの特定財源とすることで、年度予算からの配分を待つ必要がなくなるため、同制度下で医療サービスを提供する病院の資金繰りの改善にも貢献する。
 保健相はタバコ増税で、タバコの価格が値上がりすれば、喫煙者の数を減らす効果も期待できるとしている。禁煙運動団体の幹部は、多くの国で同種の措置が採用されており、オーストラリアではタバコ1箱の値段が30豪ドル(約690バーツ)に達することを紹介している。この幹部はタバコの価格が1割値上がりすれば、長年喫煙を続けてきた一般の喫煙者は4%減少し、若い喫煙者の数は8~10%減少することが統計上明らかになっていると指摘している。世界保健機関(WHO)はタイで喫煙に関連した病気に苦しむ人が100万人おり、毎年約5万人が関連する病気で死亡していると報告している。
 ゴールドカード制度はほぼ全ての医療を無償で提供しており、年間予算は1600億バーツを超える。チュラロンコン大学医学部のティラ・ウォラタナラット准教授は、医療技術高度化や高齢化にともない、今後は医療費が急増することが予想される一方、政府が計画するタバコへの目的税による収入は微々たるものにしかならないと指摘している。同博士は、より確実な財源として付加価値税(VAT)を1%引き上げることを提案している。
 ティラ博士は、経済協力開発機構(OECD)が年率9~12%のペースで加盟国の医療費が増加すると推定していることを紹介。タイの医療はOECDと同等で、医療費の増加は避けられないと主張している。タイは糖尿病、高血圧症、心臓病などの問題では先進国と変わらず、この種の病気は治療において多額の費用がかかるとしている。

最近の更新 2018年10月16日
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