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投資委員会
電気自動車投資事業
新たに日産、ホンダ2社認可

 投資委員会(BOI)は25日の本会議で、4件の大規模投資プロジェクトを認可した。日産、ホンダのハイブリッド電気自動車(HEV)生産事業を含み、投資額は4件合計で約300億バーツ。
 BOIの電気自動車(EV)生産への投資奨励は、ハイブリッド車(HEV)、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)、バッテリー電気自動車(BEV)の生産を対象にしたもので、このうちHEV生産については昨年末に申請が締め切られている。PHEVとBEV生産は申請期限が今年末となっている。これまでに日欧の自動車メーカーが申請を済ませている。BOIは投資優遇の条件として、バッテリーやモーターなどの基幹部品の生産とのパッケージでの申請を定めている。ドゥアンチャイ・アサワチンダチット事務局長によれば、投資申請した全ての自動車メーカーがバッテリー生産計画も添付している。
 同事務局長によれば、日産のHEV生産プロジェクトの投資額は109億6000万バーツ、ホンダの投資額は58億2000万バーツ。2社のプロジェクトを含めた電気自動車生産投資奨励プログラムの合計投資額は370億8000万バーツに達している。電気自動車生産の投資奨励プログラムは自動車メーカー8社が申請しており、これで5社が認可を受けたことになる。BOIはこれまでにトヨタのHEV生産、メルセデス・ベンツとBMWのプラグイン・ハイブリッド電気自動車(PHEV)生産事業を認可している。
 日産はバンナー・トラート通り沿いにある工場で、HEVとバッテリーを生産する。タイ国内での原料・部品の調達額は年間109億6000万バーツを見込んでいる。ホンダはアユタヤとプラチンブリの工場でHEVとバッテリーを生産する。タイ国内での原料・部品の調達額は年間27億6000万バーツを見込んでいる。
 ホンダ・オートモービル・タイランドのピタック・プリティサーリコン最高執行責任者(COO)は2日に記者会見を開きホンダのハイブリッド車(HEV)生産計画について説明した。アユタヤ県とプラチンブリ県の工場で近々生産を開始する。生産を開始するのは「アコード」のHEV。HEV用バッテリーやその他の基幹部品の生産ラインも設ける。ピタック氏はHEV生産プロジェクトには最終的に180億バーツを投じることになると述べている。またサプライヤーを含めた全体の投資額は238億2000万バーツに達するとした。
 ピタック氏はまた、過去のエコカー生産プロジェクトで義務付けられた年間生産台数にHEVを含めることについて、タイ政府が認めたことも明らかにしている。エコカー・プロジェクトは生産開始から5~8年以内の年間10万台生産が投資優遇の要件になっている。  25日のBOI本会議では、科学技術省の要請を受け、パトゥムタニ県のサイエンス・パークにおけるイノベーション関連事業投資に対し、東部経済回廊(EEC)のイノベーション特区(EECi)と同様の投資優遇を付与することも承認した。
 BOIは今年上半期(1~6月)に754件の投資申請を認可した。このうち316件までは政府が指定する10のターゲット産業への投資で、合計投資額は2241億5000万バーツ、認可額の82%を占めている。EECエリアを事業地とするプロジェクトは142件で、投資額は1832億3000万バーツに達している。

BOIが三重県と協議
EECに技術革新センター
アグロ分野

 投資委員会(BOI)事務局と三重県は産業連携に関する覚書を改定して、人材育成などを含めて広範に連携することで合意した。BOIのドゥアンチャイ・アサワチンダチット事務局長と三重県の鈴木英敬知事が19日に新たな覚書に署名した=写真。三重県内のホテルで開かれた署名式にはソムキット・チャトゥシーピタック副首相やウッタマ・サワナヨン工業相も立ち会った。東部経済回廊(EEC)エリアでのアグロインダストリー分野のイノベーション(技術革新)センターの設立に向けた協議も開始する。
 新たな覚書のもと、両者は食品加工とエレクトロニクスの2分野を重点産業として、三重県企業のタイへの進出やタイ企業の育成支援で広範に協力していく。ソムキット副首相は鈴木県知事との会談で、アグロインダストリー分野のイノベーション・センターをEECのイノベーション特区(EECi)に設けることを提案し、県知事は具体的な協議を始めたいと応じた。
 ソムキット副首相によれば、三重県企業のEECエリアでの投資に対する関心は高い。特に食品、化学、電子、航空、バイオ、医療機器、教育、観光分野の企業が関心を寄せている。鈴木知事は昨年11月、県内の中小企業23社の経営者と共にEECエリアを視察している。  BOIは、日本企業のEECエリアへの投資誘致で、自動車、ロボット工学、機械、医療機器、食品・アグロ・生物工学、航空宇宙の6分野を重点産業に指定した。日本での誘致活動は、ソムキット・チャトゥシーピタック副首相によるトップセールスが今年2月と7月に福岡、愛知、三重で実施されているが、ドゥアンチャイBOI事務局長は年間10回、訪日団を派遣したいと意気込む。
 愛知県ではウッタマ工業相が、10のターゲット産業への日本企業による直接投資を呼びかけた。ウッタマ工業相は、EEC政策の売り込みで数年内に日系企業の数は1万社に達すると予測する。すでにEECエリアに投資している日系企業は1016社を数える。ドゥアンチャイ事務局長によれば次回の日本での誘致説明会は北海道を予定している。
 BOIへの投資申請は2017年に全体で1456件、合計投資予定額6410億バーツとなり、BOIが目標とした6000億バーツを上回った。政府の大規模インフラ開発や海外ロードショーの成果と分析している。投資申請に占めるEECエリアを事業地とする投資案件は388件、2690億バーツを数えた。また10のターゲット産業への投資申請は3920億バーツだった。
 昨年の海外からの投資申請を国別に見ると、日本からの投資が1330億バーツで最多だった。

今年の国内新車販売台数
トヨタ予測は98万台

 タイ国トヨタ自動車の菅田道信社長は25日に開いた記者会見で、今年通年のタイの新車市場が前年比12%増となる98万台に達するとの見通しを示した。上半期(1~6月)実績は前年比19・3%増となる48万9118台を記録している。
 1~6月の新車販売台数の内訳は、乗用車が19万310台(前年同期比17・9%増)、商用車が29万8808台(同20・2%増)。商用車のうち1トン・ピックアップ・トラック(PPV含む)の販売台数は23万7429台(同18・1%増)で、PPVを除いた1トン・ピックアップ・トラックの販売台数は20万7405台(同20・2%増)だった。
 トヨタの上半期実績は14万1989台で、前年同期比26・2%増となった。新車市場におけるシェアは29%。乗用車の販売台数は5万3512台(同18・5%増)、商用車の販売台数は8万8477台(同31・4%増)だった。
 菅田社長によれば、トヨタは上半期に14万5080台の完成車をタイから輸出した。前年同期比で7%増。中東向けの輸出は収縮しているが、アジア、オセアニア向けの輸出は、特に日本、オーストラリア向けが伸びている。トヨタは昨年9月より日本向けにピックアップ車の輸出を開始しており、今年6月末までの累計輸出台数は5400台に達した。上半期の完成車輸出の金額は742億5000万バーツ。部品輸出の298億7500万バーツと合わせた合計輸出額は1041億2500万バーツを数えている。
 トヨタの最新予測では今年のタイ国内新車市場は98万台に達する見通し。乗用車は前年比10%増となる38万1000台、商用車は同14%増となる59万9000台を見込んでいる。トヨタの通年の販売見通しは31万5000台で、前年比31・2%増。乗用車が11万6000台(20・1%増)、商用車が19万9000台(38・6%増)を見込んでいる。

カシコン銀とクルンタイ銀
サイバー攻撃でデータ流出

 タイ中央銀行のロナドン・ヌムノン総裁補は31日、クルンタイ銀行(KTB)とカシコン銀行(KBank)がハッカーによるサイバー攻撃を受け、合計で12万3000人の顧客データが流出したことを明らかにした。ただし顧客の金銭被害は報告されていないとしている。
 同総裁補によれば、カシコン銀からは法人顧客情報の一部が流出したとの報告があった。またクルンタイ銀からは個人顧客のデータへの不正アクセスがあったとの報告を受けた。流出したデータは氏名などの基本情報のみで、金融取引データの流出はないという。また不正アクセスを排除する処置をすでにとったことも明らかにしている。
 中銀はすべての銀行に対しサイバー・セキュリティの強化を改めて通達し、情報の流出があった場合には直ちに報告するよう指示している。2行に対するサイバー攻撃が同一のハッカーによりなされたものかどうかは不明。現時点ではハッカーを識別できておらず、詳細な調査結果を待つ必要があるとしている。
 カシコン銀の幹部によれば、流出した法人顧客データは、同行のウェブサイトを通じた銀行保証サービスを利用した企業で、約3000社。不正アクセス検知後、直ちに対策を講じた。流出したデータは保証サービスを利用した企業の社名と電話番号などで、取引に関連した重要な情報や顧客の金融データの流出はなく、流出したデータを違法な目的のために使うことはできないと説明している。同行による初動調査では、どの顧客も実害は被っていない。同行は情報流出が疑われる顧客に通知し、取引に異常があった場合の補償や援助の用意があることを伝えている。
 一方、クルンタイ銀のパヨン・シーワニット頭取兼CEOは住宅ローンと個人ローンをオンラインで申し込んだ個人や法人12万人のデータが流出したことを明らかにしている。またセキュリティ・システムのアップグレードを済ませたことも公表している。

プラスチック/電子ゴミ 関税局
1・2万トンを送還へ

 関税局は輸入後45日が経過しても通関手続きがなされていないコンテナ600本分のプラスチック・ゴミ、電子ゴミ1万2000トンを輸入元に送還する方針を打ち出した。通常、同局では輸入後30日を経過しても通関手続きされない貨物をAリスト、同45日を経過したものをFリストとしてリストアップしているが、今回対象となるのはFリストに載った貨物。コンテナ数にして2185本のプラスチック・ゴミと電子ゴミが輸入されたが、このうちプラスチック・ゴミが2100本、電子ゴミが85本。同局によればこの中にはFリストに載った600本のほかにも、すでにAリストに載っているものが675本あるという。
 昨年のタイのプラスチック・ゴミの輸入量は16万1000トンだったが、今年1~5月だけですでに31万3000トンが輸入されている。中国が輸入規制を強化して以降、タイに流入するものが急増しているためで、7月20日には米国、香港、シンガポールなどから輸入された54本のコンテナの陸揚げ許可を却下する措置を打ち出した。プラスチック・ゴミの輸入関税率は30%、電子ゴミは免税。9割がレムチャバン港で陸揚げされているという。
 政府は工場局にリサイクルを目的としたプラスチック・ゴミと電子ゴミの輸入許可権限を付与していたが、輸入後の違法な処理が明らかになり、6月に5業者が輸入免許停止処分を受けている。また国内におけるプラスチック/電子ゴミのリサイクル目的での輸入を抑制しようとしているほか、7月2日にはバンコク港がプラスチック・ゴミ、電子ゴミ、有害廃棄物を積載したコンテナの搬入を拒否する方針を打ち出している。

最近の更新 2018年08月14日
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