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新外国人事業法(以下、新法)では、旧外国人事業法(以下、旧法)同様、規制業種を第1種~第3種の3つに分けているが、その中身は旧法と異なっているところがある。第1種では主に報道機関や土地売買などに関する事業、第2種では国家の安全、芸術、天然資源などに関する事業、第3種では外国人との競争力がまだ付いていない事業というふうに分類されている。この内、第1種と第2種は外国人には禁止されている。第3種も外国人には禁止されているが、新法により設置された「外国人事業委員会」が許可すれば可能となる。 また、上記規制業種であっても、タイの現地法人やタイ人と合弁することにより、外国人でもほとんどの事業を営むことができる。特に、資本金の51%以上を、合弁相手が保有すれば、外国人でも問題なく事業を営むことができる(タイ資本が51%以上のタイ・マジョリティーの確立)。 以下、規制業種を紹介する。 【第1種】「特別の理由により外国人が営むことのできない業種」という理由が付けられ、以下の事業が列記されている。これらは外国人には禁止されている。 (1) 新聞、ラジオ放送、テレビ放送事業 【第2種】「国家の安全、または芸術伝統、天然資源、環境に影響を与える事業」という理由が付けられ、以下の事業が挙げられている。これらは、閣議の了承に基づき商務大臣が許可することになっている。第2業種を外資マジョリティー(外資が51%以上)で営むことを希望する場合、認可権は商務大臣にあるが、閣議の了承が必要となっている。 1類 国の安全に関するもの 2類 芸術、伝統、地方工芸に影響を与えるもの 3類 天然資源または環境に影響を与える事業 【第3種】「外国人との競争力がまだ付いていない事業」というもので、以下の業種が挙げられている。これらは外国人事業委員会の了承により、商務省商業登録局長が許可することになっている。 ただし、第3種の内、建設、卸、小売業、仲介業、仲買業などは、条件付きながら外資マジョリティーまたは外資100%が認められている。第3業種は、外国人にとって関心のある業種が多い。これらの業種を外資マジョリティーで営むことを希望する場合、商務省商業登録局長に認可権があるが、この場合外国人事業委員会の了承が必要とされている。第3種の最後にある「その他のサービス業」は規制業種であるが、省令で定めるものは規制外となる。ただし、今後も外資マジョリティーのサービス業への参入は非常に難しいであろう。 (1) 精米、米および穀物からの製粉 ■ 「外国人事業委員会」の権限と業種の見直し新法も旧法と同様「外国人事業委員会」を設置、委員長は商務省次官で、その任務は概ね以下の通りである。 (1) 省令、勅令発布に際し大臣へ具申すること。 外国人事業委員会の責務として、年に1回以上業種を見直すことになっている。新法になり旧法時と比べ、委員会の人数が大幅に増えたことに加え、民間代表が委員に入ったことが、業種の改訂に反映されることになるであろう。 第2種は禁止業種であるが、閣議の了承により商務大臣が許可できるようになっている。一方、第3種については、外国人事業委員会の了承により商業登録局長が許可できることになっている。第2業種を外資マジョリティーで営むことを希望する場合、認可権は商務大臣にあるが、閣議の了承が必要となっている。一方、外国人にとって関心業種が多い第3業種を外資マジョリティーで営むことを希望する場合、本来は商務省商業登録局長に認可権があるが、この場合は外国人事業委員会の了承が必要とされている。 ■ タイ人の名義借りに対する罰則の強化旧法で行われていた抜け道として、外国人に規制された事業を営む際、タイ側の持ち分が51%であればタイ企業扱いとなり自由に営むことができる点に目を付け、タイ人の名義を借りて名目上タイ国籍者に株を持たせ、実質的には外国人が全額出資して、規制事業を営む方法があった。これは旧法でも新法でも違反として明示してあるが、旧法では罰金が3万バーツから50万バーツであった。しかし、新法では3年以下の懲役、もしくは10万バーツから100万バーツの罰金、または両方の併科と非常に重くなっている。その他の条項についても、旧法に比べて重くなっている。 タイ人の名義借りについては、違法であるだけでなく、外国人にとって非常な危険性をはらんでいる。例えば、名義を貸したタイ人の死亡後、その相続人が株の引渡しを要求した場合、タイ人の名義借り自体が元々違法行為であったのであるから、外国人側はこれを拒めない。しかも、名義を貸したタイ人が死亡しなくても、何らかの理由で一旦関係がこじれれば、株を引き渡さざるを得ない状況になるのである。 |